ケト(金森式)

金森式は生理不順?原因と改善方法

金森式ダイエット(ケトジェニック)はコレステロール値を改善し、何よりも体重減少にとても効果的なので、たいへん人気が高まっています。
しかし、女性にとっての金森式ダイエット(ケトジェニック)は、男性ほどシンプルではありません。 ケトジェニック では、糖質やカロリー、その他の栄養豊富な食材を制限する必要があるため、生理不順などの問題を引き起こす可能性があります。

今回は、金森式ダイエット(ケトジェニック)の断糖高脂質食による生理不順の理由を、ピックアップして紹介します。

金森式ダイエットは生理不順に?原因と改善方法

-1-炭水化物が少な過ぎる

月経の問題は、ダイエット全般に言えることで、 ケトジェニック に特有なものではありません。
しかし、 ケトジェニック の女性に問題なのは、炭水化物(糖質)をほとんど摂れないことです。
ケトジェニック の超低炭水化物の食事方法は、「ストレスホルモン」として知られるコルチゾールの分泌を増加させてしまうからだと推測されます。

-2-カロリーが足りていない

ケトジェニック で減量する人の多くは、炭水化物(糖質)の制限だけではなく、カロリーも制限することが多いのが原因の一つです。 ケトジェニック に着手した途端、生理が止まったと報告する人がいるのは、体の防御反応であると言われています。
ケトジェニック では、初期の段階からのカロリー制限は避けた方がよいでしょう。なぜなら、一日に必要なカロリー総量を減らしてしまうと、体力だけでなく気力も落ちてしまうからです。カロリーを糖質ではなく、「脂質から」摂取するように心がけましょう。脂質は9kcal/グラムありますから、取り過ぎも要注意ですが、不足するとケトジェニックではなく、「カロリー制限ダイエット」になってしまいます。

今の食事は脂質不足じゃないですか?

-3-ホルモン分泌を狂わせる

カロリーや炭水化物(糖質)の摂取量が少な過ぎると、エネルギーが不足しているという信号が体に送られ、その結果、レプチンや黄体形成ホルモンのような多くのホルモン分泌が低下し、「ストレスホルモン」として知られるコルチゾールの分泌を増加させてしまいます。
レプチンは通常、代謝や食欲のコントロールに関与していますが、さらに月経周期の調節に深く関与しているそうです。正常な生理のためには、一定量のレプチンが必要なのです。

-4-ケト期間が長すぎる

長期的なケトジェニックは、月経不順を引き起こす可能性を大きく高めるようです。
ケトジェニックでは、糖質を制限するので、穀物からの食物繊維や糖質の多い果物や根菜類を多く食べることができませんから、どうしても栄養が偏ってしまいます。

ケトジェニックの期間は、一般的に3~12ヶ月と幅がありますが、初心者の方は特に3ヶ月程度と言われています。順調に体重が減少していると、どうしても欲張って継続したいとのは分かります。

しかし、一旦ケトジェニックを止めて、ローカーボ食に切り替えてみるのも方法の一つです。1度のケトジェニックで目標達成できなくても、何度かトライすることで、ジグザグで体重は落ちていくはずです。

胃腸に無理させてない?

-5-過度な運動

ケトジェニック中の女性アスリートは特に注意が必要でしょう。
ダイエットの目的はさまざまですが、スポーツ競技をする上で、体重制限が必要な場合もあります。アスリートにとっては、コンディションとパフォーマンスの両方を高く保たなければなりませんから、自然とトレーニングもハードになりますが、強度のトレーニングには、十分な栄養補給が必要です。サイクリカル・ケト(循環的ケトジェニック)を試すなどして、トレーニング時の栄養摂取には気を使いましょう。

金森式ダイエット中はゆるっと運動!

-6-イソフラボン不足

大豆に含まれるイソフラボンは、女性機能に効果的ですが、残念ながら豆類はケトジェニックでは推奨されていません。そのため、イソフラボンの補給には、サプリを効率よく利用することをお勧めします。

-7-栄養の偏り

ケトジェニックの性質上、ある程度の偏食には目をつぶる必要もあるでしょう。それでも、より体に負担の少ないケトを目指したいものです。ケトフレンドリーな食品から、お勧めできる食品を紹介しておきます。以下のような食品を、意識して食べるようにすると、ケトジェニックが終わってからも、体重維持に貢献してくれるでしょう。

ケトフレンドリーな食品
◇青魚
DHAやEPAといった、体にとって重要な生理機能を持つ成分が豊富
◇ 海藻類
低カロリー低糖質でミネラルや無機質が豊富
◇ きのこ類
低カロリー低糖質で食物繊維やビタミン、ミネラルなどが豊富
◇ ゴマ・ナッツ類
ビタミンB群・Eや良質な脂質が豊富

-8-その他の理由

以下のような要因も、コルチゾール分泌の引き金になっているかも知れません。

◇社会との隔絶感
ケトジェニックを長期に実践していると、自分と他人の食事の違いから行動を共にできないなどの理由で、社会との隔絶感を感じる場合があります。この隔絶感は、心理的なストレス要因の一つでしょう。
◇心理的プレッシャー
ダイエットを開始すると、周囲に結果を知らしめようとするがあまり、それがプレッシャーになる場合があります。周りの視線や評価を気にしないように心がけるとよいでしょう。
醜形(しゅうけい)恐怖症、SNS依存症、ライバル心など
これらは、自分と他人を過度に比較することから生じる妄想が原因の一つです。他人と比較せずに、「目標達成」に集中することが大事です。

まとめ

生理不順や無月経(3カ月以上生理がないこと)の原因は、ストレス、炭水化物(糖質)の不足、カロリー制限、極端な運動などがあげられますが、世代によっても影響の違いがあります。

中でも、最終的な原因は「ホルモンバランスの乱れ」と言ってよいでしょう。家庭や学校、職場での心身の負担や過度なダイエットがストレスとなって、ホルモンのバランスは簡単に崩れてしまいます。長期的な心とからだの健康が、生理にもゆっくり影響を与えていることを忘れないようにしましょう。

また、不調が長引く場合には、ケトジェニック以外の原因も考えられます。放っておくと慢性化、不妊症の原因にもなりかねません。自己診断せずに医療機関を早めに受診してください。
ケトジェニックを始めるのが心配な方は、むやみにケトジェニックを試す前に、医療専門家に相談するのが安心です。

注意

ケトジェニックは、あなたに合っているでしょうか?
断糖高脂質の食事方法「ケトジェニック」は非常に人気があり、多くの人々がトライし、結果を楽しんでいるようです。
しかし、それはすべての人に適しているとは限りません。

ケトジェニックは、他のダイエットと比較して非常に制限され、一部の人には、過度のストレスを引き起こす可能性があるのです。

ケトジェニックが合わない場合は、他の健康的な食事パターンを試してみるのもよいでしょう。

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